渡航−入院第1日 [2013年5月17日(金)]

■空港−機内

断薬に係る頁を御覧頂くと判りますように、渡航半年前くらいからはじめて手術日まで(場合によってはそれ以降も)続く断薬期間は心身ともにしんどくて、どうにもなりません。身体を起こすのも怠いし、口をきくのもつらいです。それでも、空港まで出掛けて飛行機に乗らなくては、SRSを受けることができません。
私が住む街からは最寄りの空港への直通バスが出ているので、それに乗り空港まで行きます。空港に着いたら案内表示板を見て搭乗便を扱うカウンタを探して、T社から予め送って貰っているeチケット控えをカウンタに出しチェックインします。カウンタの係員が言う通りにeチケットや旅券や荷物を提出すればチェックインは済みます。あとは出国審査を受けて搭乗ゲートへ行き、飛行機に乗るだけでタイ・バンコクに着きます。

 

旅券や金銭、手帳など頻繁に使うものや貴重品を手荷物にまとめておいて、あとの荷物はチェックインカウンタに預けてしまう(貨物として運んで貰う)と、少しは楽です。手荷物も小さめの肩掛け鞄などにまとめておくと手に持たなくてもいいので、病気でつらい身体には幾らか楽です。
すわっているだけなら何とかなるので搭乗後の機内でもそうしたいところですが、国際便ではまったく口を聞かないという訳にはいきません。ミールサービスがあります。メインディッシュを択ぶ場面では希望のものをCAに告げなければなりません。ほしい飲みものの種類を答えなくてはなりません。しかしそれすらしんどいのがうつ病です。

 

私は飛行機の予約の段階で、うつでつらいので話しかけないでほしい旨を航空会社に申し出ておいてくれないかと(無理なお願いを)T社に頼みました。流石にそれはできないという回答でしたが、それでもこのような書類を作成してくれました。

機内でのトラブルを避けるための英文と日本文

Dear in-flight attendance I have a sickness of depression at this moment.
現在、私には少し、精神面での不調があります。
So, please don’t care so much about me.
ですので、どうかあまり話しかけないでください。
Thank you for understanding.
ご理解頂き有難うございます。

In-flight meal or some drinks, I will ask you if I need it.
Thank you for understanding.
食事と飲み物は必要に応じて、私からお願い致します。
宜しくお願い致します。

離陸後はじめてのサービス(飲みもの)でCAが来たときに、これを見せればそれ以降は話しかけられずに済むという書類です。これを見せることで飲みものや食べものをすべて断ることになりますが、それでも受け答えをしなければならないよりはずっとしんどくありません。それだけうつ状態はしんどいのです。

 

さいわい、しんどくて敵わないけれど「はい」と「いいえ」くらいなら言える状態だったので、機内で飲まず食わずという事態は避けられました。それでも、この書面を持ち歩いているという安心感は何ものにも代え難いものでした。対応してくださったT社Y氏にはほんとうに感謝です。

 

■スワンナプーム空港到着−ヤンヒー病院

スワンナプーム国際空港に到着し飛行機を降りたら、案内表示板に従って進み、入国審査を受け、預けた荷物を引き取ります。T社から予め受け取っている「KAISAI-BANGKOK GUIDEBOOK」にはコンコース内の見取図や表示板、通路の様子などの写真が掲載されているので、それを見ながらでも行けます。
当たり前の話ではありますが、スワンナプーム空港に降り立ったときから案内表示板はすべてタイ語と英語の表示になり、日本語は一切ありません。何れかを読めるようにはなっておかないと入国審査に並ぶことすらできません。尤も、海外で手術を受けようという人なら渡航までに幾らかの英語くらいは読み書きできるようになっているでしょうが。

 

入国審査と荷物受取を済ませたら空港3階の「金ラーメン」店舗前でT社送迎担当者と待ち合わせです。「KAISAI-BANGKOK GUIDEBOOK」には飛行機を降りてから「金ラーメン」までの道程が丁寧に記載されていますので、見ながら進めばOKです。私はこの待ち合わせが2回めで、前回の記憶がうっすらとあったのでスムースに移動ができました。
「金ラーメン」の前では既にT社Y氏が待ってくれていました。前回2009年渡航時から実に4年も経っていましたが、Y氏は私を憶えていてくれて、顔を見て直ぐに暖かく迎えてくださいました。機内で「話しかけないで」の書類を見せたかと心配もしてくれて、大変有難いことです。
直ぐにT社の社用車に乗り、移動します。運転はY氏の奥さんのEさん。時間は既に深夜。前回そうであったように、T社で一ト晩休んで明日ヤンヒー病院に行くものと思っていました。しかし社用車は深夜の道を1時間ばかり走り、ヤンヒー病院に到着しました。

 

直ぐに入院手続きがはじまりました。深夜だというのに病院の担当通訳さんが待っていてくれて、必要書類の説明をしてくれます。内容が判ったら署名、署名、署名。書類は沢山ありました。すべての書類に旅券と同じ漢字でのサインと、ローマ字でのサインを両方。その後は何故か車椅子に乗せられて術前検査に。
採血や胸部レントゲン撮影などの検査を一ト通り済ませると、入院費用の支払いに連れて行かれます。日本円での支払いもできるので円のまま持参すればよかったのですが、まだ日本で減量にいそしんでいるとき、米ドルがとても安い時期があって、いまだとばかりに米ドルを買ってしまった私はドルでの支払いをしました。しかも病院の費用とアテンダンス費用の全額を持っての渡航でなく、病院費用の半額をクレジットカードで支払うというややこしいことをしなければならない状態でもあったため、病院の出納係の人にもY氏やEさんにも大変手間と迷惑を掛けてしまいました。すみません。
この頁をお読みの人でこれからT社を利用してヤンヒー病院で手術を受けようという人がもしおられましたら、病院費用及びアテンダンス費用は全額持った上で円で持参することをおすすめ致します。

 

さて、その後病室に案内されました。懐かしき外国人専用入院フロア、10階です。そこでも別の書類が何通か出てきて、やはり漢字とローマ字とでサインをしました。すべて終えるまでに幾らか時間が掛かりましたが、その間Eさんがずっと当日現在の米ドルのレートと病院で必要な金額と自社に支払われねばならない金額を計算なさっていて、大変申し訳ない気分になりました。このように手間をお掛けしたというのにY氏もEさんも少しも厭な顔はなさらずに笑って済ませてくださいました。なおのこと申し訳ないです。ほんとうにすみません。

 

そんなこんなで、現地時間で午前2時近くになろうという頃、一ト通りの手続きを終えて、病室のシャワーで入浴を済ませて寝むことになりました。Y氏も同じ病室に泊まるということで、私の後にシャワーをお使いでした。「お先に」と譲ることもせず大変申し訳ないです。何せうつで頭がぐるぐるでどうしようもない上に病院での手続きも沢山で更に頭がぐるぐるになっていまして、気を利かせることもできず。
そんな風にバンコク第一夜は過ぎていきました。

 

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